住所:福井県武生市本保町18
アクセス:福井鉄道家久駅〜徒歩
文化財:
江戸時代、丹生郡本保村(現武生市本保町)には幕府の「本保陣屋」が置かれていた。越前国内にあった天領(直轄地)を統治するためである。
本保陣屋が設置されたのは、享保6年(1721)のことであるが、それ以前は勝山と西鯖江に置かれていた。しかし 、元禄4年美濃高須の小笠原氏が勝山に入封し、享保5年には越後村上の間部氏が鯖江へ入って鯖江藩ができたことにより、陣屋が移されてきたのであった。もっとも、元文元年に福井藩領に繰り入れられたために、陣屋は一旦廃止されが、再度幕府領となった延享元年(1744)に再び本保村の西南部で愛宕山の東山麓に陣屋が設置された。
維新後の明治3年(1870)12月、廃藩置県に先立ち本県初の「県」となる本保県(権知事小原鉄心、大参事熊谷直光)が設置され、陣屋の位置に県庁が置かれ、一部敷地を拡張したり建物を新設して、庁舎が整備された。しかし本保県は翌4年11月に廃止、福井県に吸収され、わずか1年ほど存在しただけに終った。県庁の建物は地元の希望者に売却され、明治6年までの間にすべて取り払われ、陣屋は幕を閉じ、畑地に還った。
なおこの時売却された遺構は各地に今も残っている。(現地掲示板等より)
私的満足度「★★」:門だけです。遺構の敷地は意外に狭かったです。
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