所在地:山形市宮町三丁目 アクセス:酒田駅から車 城輪神社(きのわじんじゃ)は、山形県酒田市にある神社である。昭和6年(1931年)に神社周辺から古代の城柵址が発見され、当社が城柵の鎮守神であることが分かった。出羽国二宮で、旧社格は県社。延喜式神名帳への記載は無いが、六国史にその名が見える国史見在社である。 鳥海月山両所宮の随神門を潜ると正面に拝殿があり、拝殿の東方の位置に摂社の城輪神社がある。 城輪神社は一間社、隅木入春日造、屋根は銅板葺の建築で、軸部は円柱に台輪、内法長押、切目長押、板壁で、正面に板扉を吊り、4周に切目縁を廻らし、組物は出三斗を用い、軒は1軒繁垂木で、中備には束を配する。 正面の板扉は弊軸を用い、入八双の飾り金具を付し、向拝虹梁中央には古式の蟇股を置いている。向拝角柱は大面取り。妻飾りは木連格子、懸魚、扉の内側は漆塗りに金箔置きで(おさめたてまつる 天正7巳卯年 林鐘仲8日云々)の銘だある。本柱、向拝柱、板扉、頭貫、繋虹梁、蟇股などは古式であるが、台輪より上方部と向拝虹梁、蟇股の実肘木などは新式である。即ち古式の部は天正頃と考えられ、新式のも のは江戸中期以降の手法になるものとみられる。 虹梁蟇股の彫刻は浅彫りで、手法は優雅であり一部改変の部分がみられるものの、天正期頃まで遡るものとみられ、この時代の山形地方の建築技法を知る上にも貴重な建物である。(山形県観光協会HPより) 私的満足度「★」:「きのわ」神社と読ませます。国指定史跡「城輪柵跡」に隣接。三代実録に855年出羽国城輪の神に従五位下を授けたとある立派な経歴ですが、今は見る影もありません。 |